お教室には親子で習われている生徒さんが2組おられます。
そのうちの1組、娘さんの手です。
彼女Aさんは、2歳の娘さんを持つママであり、この教室一の古株でもあります。
小学生の頃から習い始めて、レッスンをストップしていたのは大学の4年間と産後1年半のみ。
フルタイムで働きながら主婦と子育てに追われる身となった現在は、「繋がっていることに意味がある」と満足に練習出来ない中、それでもお教室に足を運んで下さっています。
その母上の手です。
現役の華道の先生をされているお母様Sさんは、子供の頃ピアノの経験があり、結婚後も事あるごとにレッスンを受けて来られました。
私のお教室には2年程前から通って下さっています。
お二人に共通するのは、兎に角手が大きいという事。
と言っても、娘さんの方は先細りの繊細な指をしていらして、片やお母様は、肉厚なまるで外国人男性ピアニストのような手をしていらっしゃいます。
そんな肉厚な指先から何気なく出された音色の豊かな事!
惚れ惚れします。
手は楽器の一部だと改めて思い知らされる宝物のようなSさんの手です。
Sさん、その手で今年のモンクールでも心に響く演奏を聴かせて下さいね。
又、お孫さんもあと数年後にはピアノを始められる事でしょうから、親子3代で趣味を共有する日もそう遠くないと思います。
それはとても素敵なこと。
3人でコンサートに足を運んだり、連弾をしたり‥夢は尽きませんね。
その日が来ることを、私も心待ちにしています。