♪ シーモア先生 2

前回紹介しましたシーモア先生の本です。

導入期の生徒さんに向けた新しい切り口の本です。

 

特徴的なのは、ppからffまで様々な大きさの音を出すのに、まずは指を使わないというところでしょうか。

 

では一体何を指に見立てるのかと言うと、何と消しゴム付きの鉛筆です。

 

その鉛筆の消しゴム部分を鍵盤に当てるようにして、音を出します。

 

確かに導入期のフニャフニャな子供の指先を使って音を出すより、よほど安定感がありますよね。

 

また何より面白いと思ったのは、アフタータッチを感じ取らせる事によって、ppの出し方を伝えるというところ。

 

アフタータッチとは、ピアノの鍵盤を音を出さないようにソ〜ッと下げていった時感じる引っかかりのある場所の事です。

 

そう言えば、映画の中でも公開レッスンで、シーモア先生がその事について言及している場面がありました。

 

これは、なかなか画期的!とワクワクして、早速購入。

消しゴム付き鉛筆たち。

 

シルバー君、という名前にしようかな〜なんて考えていました。

 

けれど、これには残念なオチがあります。

 

このアフタータッチ、グランドピアノでしか感じ取れないものらしいのです。

 

確かにアップライトでは、ゼロではないのですが、引っかかりを感じるまではいきません。

 

もちろん電子ピアノにあるはずもなく・・・

 

グランドピアノ・・・持っているお宅がない訳ではないけれど、やはり初歩の子供にとって実用的ではないかも、と導入を断念しました。

 

お家で反復練習できないのは問題ですものね。

 

大きな子供たちには、伝えるだけは伝えています。

 

とは言え、それ以外にも参考になる事柄の多い本ですので、お薦めです。