オーバーホールのその後です。
3日は、1日の逆回転のような作業でした。
フェルトも全て新品となり後は鍵盤を戻して完了!
と言いたいところですが、そう簡単には行きません。
新しいフェルトは膨張しているので、その調整も必要です。
調律師Kさん、1日がかりで調整作業をして下さいました。
朝9:00に始まった作業が終了したのは午後6:00。
いよいよ試弾です。
「あ、重い」
思わず出た言葉でした。
鍵盤の底にお餅のような弾力を感じます。
なんでもピアノ工場では、出来立てのピアノにはただひたすら鍵盤を打つ機械を使って打鍵を繰り返すそうなんです。
そういえば、私がこのグランドピアノを買った時も、楽器店の方に「最初の一年はよく弾いて下さいね。でないと鍵盤が硬くなります。」と言われた記憶があります。
ハンマー交換これからなのに大丈夫かな?とふと不安が心をよぎりました。
取り敢えずKさんにはもう一度6日の日に調整して頂くこととなりました。
そういえば、一つ勘違いしていた事があります。
実は私このGW中にハンマー交換まで終える事が出来ると思い込んでいたのです。
その為、何人かの生徒さんには「GWが明けたらピアノが生まれ変わっているからね」と伝えてしまっていたのです。
けれど古いピアノのハンマーは、注文から届くまで、それなりの時間がかかるそうなのです。
1日の時点で調律師Kさんからは「届くのは1ヶ月後くらい」と言われてしまいました。
それが思いの外早く届いたという事で、6日の調整作業の時、新しいハンマーを持ってきて頂けました。
どれだけ新しいか新旧比べてみて下さい。
古いハンマーには弦の跡が3本くっきり付いていますが、新しい方は真っさらの状態です。
すぐにでも作業開始?と期待しましたが、残念ながらハンマーを受ける方の部品がまだ、という事で、作業は20日にお預けとなりました。
ハンマーの下にあるのが受ける方の部品です。
結局今回は、鍵盤周りとペダル周りのフェルト交換だけでしたが、その効果はやはりありました。
響きが良くなりましたし、テクニックとしてのアフタータッチもぐっとやりやすくなりました。
これでハンマーを変えたらどれ程の変化があるのか、とても楽しみです。