今日3月21日は、音楽の父、J.S.Bachの誕生日です。
バッハは、1685年に生まれたバロック期を代表する作曲家。
ピアノを弾く人にとってはインヴェンションの作者として馴染み深い作曲家ですね。
インヴェンションは、「創意」や「思いつき」といった意味を持つ、「対位法的な書法」で書かれた曲集です。
「対位法」とは、複数の旋律が関係しあって音楽を形作る作曲技法のこと。
これを弾きこなすには、それぞれの旋律を、独立したものとして聴き分けられる耳が必要です。
苦手と言う生徒さんも少なくない作品ですが、多分その辺りが好き嫌いの分かれ目なのかな、と思います。
けれど、この息子のために書かれた教育用の作品(インヴェンション)は、バッハの膨大な作品のほんの一部です。
バッハの遺した作品の数々は、教会のためのカンタータや受難曲、オルガンやクラヴィーアのための曲、室内楽、歌曲、その他楽器のための作品など、オペラ以外手掛けなかったジャンルはないというくらい多岐にわたっていました。
その数、散逸したものも含めると数千とも言われています。
そこからも分かるように、バッハはとても真面目で努力家、そして信念の人だったようです。
そして、その信念を曲げない性格のためトラブルを起こすことも珍しくなかったようです。(入獄したこともありました。)
そんなバッハの趣味は読書。
他には意外にも、酒、煙草、コーヒーも好んで飲んでいたようです。
案外人間的ですね。
人間的と言えば、何年か前こんな写真が新聞に載りました。
・・・
その筋の人・・・
ではなく、恐れ多くもバッハ様でございます。
これは「カツラを取ったバッハ」というもので、遺骨をもとに復元した顔なのです。
余りにも印象が違って驚きますが、これを見ると”髪型って大事なのね”と思わずにはいられません。(カツラの方が良いかどうかは別として)
で、なぜバッハがこんな短髪だったのかと言うと、当時の人々が水から伝染する疫病を恐れて洗髪を控えていたからだそうです。
まだまだペストも流行っていた時代ですものね。
ところで以前、「誰もが知っているバッハの曲が思いつかない」と書きましたが、そんなことはありませんでした。
「G線上のアリア」も、また「トッカータとフーガ」もありますね。
因みに私が好きな作品は、「2つのヴァイオリンのためのソナタ」と「無伴奏チェロ組曲」です。
最後に、バッハには教育者としての一面もあったのをご存知でしょうか。
バッハの教え方は、その性格からも察せられるように、基礎から徹底して仕込む方法だったようです。
まずは、指一本で鍵盤を正確に叩く練習を延々生徒にやらせました。
ある指が終われば今度は別の指といった具合で、これが約一年近く続いたそうです。
う〜ん・・・どう考えても、私はバッハの弟子にはなれそうにありません。