漫画家 萩尾望都さんの原画展に行ってきました。
萩尾望都と言えば、中学生の頃夢中になった漫画家です。
福岡県出身で、日本SF大賞、朝日賞等、多くの賞を受賞されています。
中でも特筆すべきは、2012年に少女漫画家として初の紫綬褒章を受賞したことでしょうか。
私が好きだった作品は、「ポーの一族」「11月のギムナジウム」「トーマの心臓」です。
特に「11月のギムナジウム」は、ドイツの寄宿学校が舞台の小品でしたが、本を開いた途端、行ったこともない外国の空気が俄かに辺りに立ち込めて来るような、そんな不思議な感覚に陥る作品でした。
今回は、残念ながら萩尾望都さんのSF作品に特化した展覧会でしたので、知らない作品ばかりでした。
読んだ覚えがあるのは、「11人いる!」と「マージナル」くらいでしょうか?
けれど、どんな舞台設定であっても瞬時にその世界に読む人を取り込んでいく萩尾望都さんの稀有な才能により、知らない作品であっても充分楽しむことが出来ました。
それと、原画の線の美しいこと。
カラー作品では色使いも素晴らしく、それは漫画の域を超えていると思いました。
又不思議なことに懐かしい作品に触れると、それを読んだ頃の記憶が蘇るのですね。
夢見る少女時代にほんの少しタイムスリップできたようで、懐かしい時間を過ごすことができ幸せでした。